雲子春秋

「うんししゅんじゅう」です♡ 三国志とか好きです♡

皇甫嵩から皇甫謐へ

皇甫嵩といえば黄巾の乱平定の名将、皇甫謐は皇甫嵩の曾孫で『高士伝』や『列女伝』を著した。 『世説新語』文学第四、68注引、王隠『晋書』 謐字士安,安定朝那人,漢太尉嵩曾孫也。祖叔獻,灞陵令。父叔侯,舉孝廉。 世説新語によると、皇甫謐の祖父(皇甫…

牛金毒殺の時期

久しぶりの更新。 野球シーズンでブログはオフシーズンだからしゃーなし。 『晋書』によると、石に刻まれた「牛(牛氏)が馬(司馬氏)の後を継ぐ」という文を信じた司馬懿によって牛金は毒殺されたという。 『晋書』巻六、元帝紀 初,玄石圖有「牛繼馬後」…

慶応の元ネタ

元号は基本的に中国古典から取られる。現在の元号、平成は『史記』とか『偽古文尚書』からとられている。 江戸時代最後の元号、慶応(1865−1868)、今となってはその年号をとった慶応義塾(現慶應義塾大学)のほうが有名だろう。 この慶應という元号の出典は…

洛陽の紙価うんぬんで有名な左思の一族

左思、三国志好きにはおなじみですね! え、知らない?? やだなあ、西晋の人で魏呉蜀三国の都をテーマに三都賦を編んだんですよ! それが大流行して洛陽の紙価を爆上げさせたすごい人です!! まあ経歴はうぃっきーでも見てくれ。正確かどうかは知らんけど…

裴氏と伏氏

『漢魏南北朝墓誌彙編』晉大司農關中侯裴祇墓誌 【銘文】 晉大司農關中侯裴祇,字季贊, 河東聞喜人也。春秋六十有七, 元康三年七月四日癸卯薨。十 月十一日乙卯安措。 大夫人東莞東武伏氏。 夫人秦國陳倉馬氏。 西晋の裴祇という人の墓誌がある。晋の大司…

『華芳墓誌』―華歆の曾孫華芳と太原王氏

1965年、北京で王浚の妻、華芳という人の墓が見つかった。 この墓は西晋永嘉元年(307年)に作られたもののようで墓から『華芳墓誌』とよばれる墓誌が出土した。 この華芳は華歆の曾孫であり、王浚は名門の太原王氏で『三国志』注にたびたび引用される『魏書…

列子の来歴と王氏と傅氏

列子は春秋戦国時代の列御寇の著書とされるものである。 杞憂や朝三暮四の出典がこれである。 東晋の張湛が序文をつけた。この序には列子の来歴以外にも面白いことが載っている。 『列子』序 湛聞之先父。曰、吾先君與劉正與・傅穎根、皆王氏之甥也。竝少遊…

杜預と橋

『水経注疏』巻五 河水五 『尚書』所謂東至于孟津者也。又曰富平津、『晉陽秋』曰:杜預造河橋于富平津、所謂造舟為梁也。又謂之曰陶河、魏尚書僕射杜畿以帝幸許、試樓船、覆于陶河、謂此也。 孟津は別名富平津といった。晋の時代に杜預は橋をかけた。 『晋…

王粲♀

『水経注疏』巻二十四 睢水 城内東西道北、有晉梁王妃王氏陵表、竝列二碑、碑云:妃諱粲、字女儀、東萊曲城人也。齊北海府君之孫、司空東武景侯之季女。咸熙元年、嬪于司馬氏、泰始二年妃於國。太康五年薨。營陵于新蒙之(脱落アリ)。太康九年立。碑東即梁…

鄧艾廟

復讐鬼の生涯その1 http://d.hatena.ne.jp/T_S/20120124/1327331918 てぃーえすさんの所で大変面白いシリーズが開始したので便乗支援。 『太平広記』巻三百一十八 鬼三 鄧艾廟在京口,止(止原作上,據明抄本改。)有一草屋。晉安北將軍司馬恬,于病中夢見…

楽方

『三国志』巻三十 斉王芳紀 注引『魏略』 及諸葛恪圍城,特與將軍樂方等三軍衆合有三千人……(略) 嘉平五年(253)諸葛恪が合肥新城を包囲した。 その時、張徳と共に城を守った将軍、楽方。 『三国志』での出番はこれだけだ。 さて、『晋書』を開いてみよう…

陳陳丁

タイトルは陳が丁に陳べる(のべる)という意味です。他意はありません。 究明―てぃーえすのワードパッド 丁儀兄弟の子は陳寿と契約しなかったので魔法少女になれなかった。その父丁儀らの伝は残らなかった。 真偽はともかく、陳寿が三国志を作る際のエピソ…

資治通鑑訳

おもしろい2chスレがあったので 三国志好きな俺が資治通鑑晉紀を呉が滅亡するまで訳し続けるスレ http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1265883914/ 三国志が好きといっても呉の滅亡まで詳しい人はあまりいない気がする。 私もほとんど知らない。と…

孫秀

孫秀、字は彦才。 祖父は孫権の弟孫匡、父は孫泰。 孫泰の母は曹操の姪であり、孫秀は曹氏の血を引いている。 呉では前将軍、夏口督であったが、皇族であり、兵権を握っていることから、孫皓に疑われて晋に亡命した。 晋では武帝司馬炎に寵愛され、驃騎将軍…