雲子春秋

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裴氏と伏氏

『漢魏南北朝墓誌彙編』晉大司農關中侯裴祇墓誌
【銘文】
晉大司農關中侯裴祇,字季贊,
河東聞喜人也。春秋六十有七,
元康三年七月四日癸卯薨。十
月十一日乙卯安措。
大夫人東莞東武伏氏。
夫人秦國陳倉馬氏。

西晋の裴祇という人の墓誌がある。晋の大司農関中侯である。*1
裴潜や裴秀を排出した河東裴氏の一員である。彼らとの縁戚関係は不明であるが。
元康三年(293)七月四日に六十七歳で亡くなったそうだ。
計算すると生まれは227年*2ということになる。
彼の母親は東莞東武の伏氏であるという。
東武の伏氏というと曹操に一族誅殺された献帝の伏皇后がおり、*3おそらく同族であると思われる。*4
後に晋の重要な一族となる裴氏と漢王朝で重きをなした旧家ともいえる伏氏が縁戚関係にあったというのはちょっと興味深い。


どうでもいいけど陳倉の馬氏って陳倉侯の馬岱と関係あるん?たぶんないか

*1:晋書等に見えないため死後に追贈された可能性もある

*2:数え年なので計算がちょっとむずい。間違ってるかも

*3:東莞郡は琅邪郡から分かれた。

*4:郭淮伝を見るに原則的に謀反人の一族は別族に嫁いでいても処刑を免れないようであるから、遠い親族だったか