雲子春秋

「うんししゅんじゅう」です♡ 三国志とか好きです♡

小関索

『過庭録』
忠宣帥慶,為種詁誣訟,責守信陽。時漢上有巨賊曰羅塹,擁眾雄視一隅。忽直壓郡界,靳三十五裏,一郡皇怖失措,朝夕危陷。忠宣集郡寮,謀守禦計,皆懦怯無敢當者。有酒吏秦生請行。忠宣命攝巡尉,欲假之衆,秦曰:「無益也。」獨以數十騎,直對賊壘。值賊置宴,軍勢甚張,賊副小關索者,領十余騎飲馬河側,隔河問秦曰:「爾為誰,胡為至此?」秦曰:「吾信陽巡檢,來取爾首爾。」賊笑曰:「爾無輕命,吾貸爾,告若曹速降,吾無爾害。」秦罵曰:「狂賊敢大言,吾唯爾首之得。」秦因袒膺謂賊曰:「爾能射我乎?」賊挽弓射之,不中。秦復射中賊關索心而死,數十人駭散。秦即鼓眾絕河,掩其不備,賊衆皆烏合,且醉不能禦,盡竄走林谷,莫敢出。衆獲牛馬器械,凱旋而歸,一境遂安。忠宣率衆郊迎,厚加賞宴,奏功於朝,遷數官。及忠宣拜相,亟訪秦,欲大用,而秦已死,深痛惜之。

北宋の頃、漢上という所に勢力の大きな賊がいた。その名を「羅塹」といった。*1
誣告によって信陽に左遷されていた范純仁(忠宣公)は郡の役人達を集めて対策を話し合ったが皆ひるんでしまっていた。
唯一人吏に秦生というものがおり、賊の所へ行かせてくれと頼んだ。
范純仁は巡尉(警察)たちを連れて行かせようとしたが、秦生はただ数十騎を引き連れ賊のアジトへいった。
アジトでは宴の最中であった。そしてでてくる小関索
関索は賊の副将で、川で馬に水を飲ませていた。
対岸にいた秦生を見つけると話しかけた。


関索「テメー何見てんだよ。何しにここに来た?」
秦生「俺は信陽の巡検である。キサマの首を取りに参った。」
関索「マwwwジwwwかwwwよwww。もっと命大事にしろってwww。降伏したら許してやるよwww」
秦生「バカな賊ほどよく吠えるんだな。いいから俺を射抜いてみろよ」
(会話超意訳)


しょうかんさく の ゆみや
しかし しんせい には あたらなかった


しんせい の ゆみや
きゅうしょ に あたった


しょうかんさく は たおれた


ぞくぐん との しょうぶ に かった


関索を失った「羅塹」軍は浮き足立ち、烏合の衆であった。
征伐は簡単に終わり、秦生は凱旋した。
范純仁は厚く賞し、これに報いた。


その後、范純仁が宰相となり、秦生を取り立てようとしたが既に亡くなっていたという。


関索、雑兵すぎっぞwww
水滸伝小覇王*2レベル。
この話からわかるように、すでに宋代には関索という概念が誕生しているようだ。

*1:羅を使ってるあたり厨二の香り。今でも珍走団の名前にできそう

*2:水滸伝の周通のあだな。雑魚。