曹不興の龍

呉の八絶の一人、曹不興。画家である。
よく知られたエピソードは、『三国志』に引用された『呉録』のものである。

曹不興善畫，權使畫屏風，誤落筆點素，因就以作蠅．既進御，權以為生蠅，舉手彈之．

孫権の命で屏風を描いた際に、誤って筆を落として点をつけてしまった。
何を思ったかその点を蠅にしてごまかした。（ごまかすためでもフツー屏風に蠅描くか？）
それを提出すると、孫権は本物の蠅だと思って手で払おうとしたという。
それくらい写実的な絵であったのだろう。
そしてその後、彼は男性用小便器に蠅の絵を描き、小便をこぼす人を激減させるのに成功したという。（嘘

彼の絵に関しての話はもう一つある。

『尚友録』
嘗過青溪，見赤龍飛水上，寫獻孫皓，送入内府。至宋時，久旱，取弗興畫龍置水上，俄而雲迷霧起，大雨如注。

曹不興はあるとき、水上に赤い龍が飛んでるのを見かけた。
彼はそれをスケッチして孫皓に献上した。
時代は下って劉宋の頃、干ばつが続いたことがあった。
そんなときに彼の龍の絵を水上に置くと、突然雲がでてきて霧が起こり、大雨が降ったそうだ。

リルム（FF6）のスケッチの元ネタは曹不興に違いない（違
私はセリスが好きでした。