後漢〜三国・晋関係史籍散佚表1−2、正史類三国志編
昨日の企画の続き。
以下昨日の凡例コピペ。
用いるのは『隋書』・『旧唐書』・『新唐書』・『宋史』・『清史稿』の経籍志とか芸文志。
各王朝の時代の間隔が近すぎたり離れすぎたりしてるが史料の関係上しゃーなし。
『隋書経籍志詳攷』をもとにしつつ『清史稿』芸文志の記述をいれた。
『隋書経籍志詳攷』があればこの記事読む必要ない。
詳攷は『通志』とか『文献通考』とか、日本の目録なんかからも収録しててもっと詳しい。
亡は散佚、×は記述無し、(輯)は輯本(主に他の書物に引用されたのを集めたもの)をあらわす。
×も(輯)も実質散佚ということになるものが多いと思われ。
今回は正史類の三国志編、ちなみに類別は隋書経籍志に拠る。
原書はもともとの巻数。
もとの巻数が書いてない場合は隋書の巻数に従ったので誤ってる場合があるかも。
書名 | 著者 | 原書 | 隋書 | 旧唐書 | 新唐書 | 宋史 | 清史稿 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
魏書 | 王沈 | 四十四巻 | 四十八巻 | 四十四巻 | 四十八巻 | × | × |
呉書 | 韋昭 | 五十五巻 | 二十五巻 | 五十五巻 | 五十五巻 | × | × |
呉紀 | 環済 | 十巻? | 九巻 | 十巻 | 十巻 | × | × |
呉録 | 張勃 | 三十巻 | 亡 | 三十巻 | 三十巻 | × | × |
三国志 | 陳寿著・裴松之注 | 六十五篇 | 六十五巻(叙録一巻) | 魏国志三十巻・蜀国志十五巻・呉国志二十一巻 | 魏国志三十巻・蜀国志十五巻・呉国志二十一巻 | 六十五巻 | 注釈書がたくさん |
魏志音義 | 盧宗道 | 一巻 | 一巻 | × | × | × | × |
論三国志 | 何琦 | 九巻 | 九巻 | × | × | × | × |
三国志評 | 徐衆 | 三巻 | 三巻 | 三国評三巻 | 三国評三巻 | × | × |
三国志序評 | 王濤 | 三巻 | 亡 | × | 三巻 | × | × |
調べててわかったが、面白いことに、陳寿の『三国志』が『旧唐書』・『新唐書』で『魏国志』・『蜀国志』・『呉国志』の3つに分けられ、さらに『旧唐書』では『魏国志』のみ正史類に入れられ、『蜀国志』・『呉国志』は偽史類(この場合嘘の歴史というより正統ではない歴史という意味。)に入れられている。
昨日から思ってたが唐→宋の間に消えるものが多いね。
一度亡んだと思ってたが新唐書で復活する三国志序評のしぶとさも面白い(小並感)
なお、その後は・・・。
次回は正史類晋編の予定。