字書に載ってる謎校尉
『康煕字典』戌集上 金字部 銓 註
又姓。漢捕羌校尉銓徴。
『康煕字典』によれば、漢には捕羌校尉の銓徴という人がいたという。
ところが正史の類を検索してもこんな人は見られない。
しかも捕羌校尉という校尉も謎。護羌校尉ならわかるけど。
困った時の『古今図書集成』
『古今図書集成』銓姓部 引『奇姓通』
銓徴
按奇姓通徴捕羌校尉斬黄巾賊
明代の書物『奇姓通』という書物にいたらしい。
捕羌校尉として黄巾賊を斬ったってさ。
さて、黄巾の乱の時の護羌校尉は……。
『後漢書』列伝六十二 董卓伝
中平元年、拜東中郎將、持節、代盧植擊張角於下曲陽、軍敗抵罪。其冬、北地先零羌及枹罕河關羣盜反叛、遂共立湟中義從胡北宮伯玉・李文侯為將軍、殺護羌校尉泠徴。
泠徴という人物である。
名前が「徴」……だと……!?
この符合が導き出す解は……!!
銓と泠ってかたちにてるなあ……(強引)
明代になって突然漢代の人物が新たに増えることは考えにくいから、銓徴って泠徴のことなんじゃないかな?
QED