姚氏と媯氏
『新唐書』巻七十四下 宰相世系四下 姚姓
姚姓，虞舜生於姚墟，因以為姓。陳胡公裔孫敬仲仕齊為田氏，其後居魯，至田豐，王莽封為代睦侯，以奉舜後。子恢避莽亂，過江居呉郡，改姓為媯。五世孫敷，復改姓姚，居呉興武康。敷生信，呉選曹尚書。
姚姓は虞舜が姚墟に生まれたことに由来する。
陳の胡公の裔孫、陳敬仲は斉に仕え田氏となり、魯に居住した。
その子孫の田豊は王莽のとき、虞舜の末裔ということで代睦侯に封ぜられた。
その子の田恢は王莽の乱から避難し呉郡に住み、姓を媯に改めた。
その五代後の孫、媯敷は姓を姚に改め、呉興郡武康県*1に居住した。
その子の姚信は呉の選曹尚書となった。
ここで出てくる姚信はかつてインコ氏が取り上げておられた。
http://d.hatena.ne.jp/T_S/20101013/1286896896
陸遜の甥で二宮の変で配流されるも、孫晧の時代に太常になった人らしい。
『易経』にも注釈したようだ。
『三国志』陸績伝注には『姚信集』がひかれ、陸績の娘、陸鬱生（13）を称賛している。*2
百度百科によると
http://baike.baidu.com/view/225264.htm#sub6052740
字は元道だったり徳祐だったり、元直だったりしたらしい。
范平という人に師事したって書いてあるのでそーすにあたると、
『晋書』巻九十一 范平伝
范平字子安，呉郡錢塘人也。其先銍侯馥，避王莽之亂適呉，因家焉。平研覽墳素，遍該百氏，姚信、賀邵之徒皆從受業。
本当だ！そして賀斉神の孫の賀邵もいっしょ！
姚信に時間を使いすぎたが、ここからが本題。
最初の世系表で姚信の先祖は媯氏だったとある。
三国志で媯氏といえば……
そうだね、媯覧だね（ﾆｯｺﾘ
呉郡の人で、盛憲によって孝廉に挙げられ、孫翊や孫河を殺し、孫翊の妻の徐氏に殺害された人として有名だね！
世系表にある媯氏から姚氏への改姓。
その裏にこの媯覧の事件あるという可能性はないだろうか。
まあ王莽時から五世後じゃ後漢末までいかなそうだけど、ﾌﾞｯﾁｬｹ。
