緊急の奏事その2、露版について
昨日の記事というか30分くらい前に更新した記事は20日中に更新しようとしたことによって残念な記事になった。
文は巧遅のほうがいいようだね。
というわけで昨日の記事のさらに元ネタの『封氏聞見記』に当たってみることにした
『封氏聞見記』巻四
露布,捷書之別名也。諸軍破賊,則以帛書建諸竿上,謂之露布。蓋自漢已來有其名。所以名露布者,謂不封檢,露而宣佈,欲四方速知,亦謂之露版。魏武奏事云:「有警急,輒露版插羽。」是也。
露布(露版と同意)とは、捷書のことであるという。
捷書とは軍事的勝利の報告のことである。
軍が賊を破ると、勝利したことを絹に書き、竿の上につけた。
それが露布である。
これは漢代に既にその名があっただろう、と著者は推測する。*1
なぜ露布といったか。
それは印綬で封緘せず、露して(さらして)宣言するものだからである。
四方に速やかに知らしめようとする意図がある。
露布はまた露版という。
そしてこの話の後に曹操の奏事の話が引用される。
「有警急,輒露版插羽。」
緊急の場合、露版に羽を挿す。
警急(=緊急)とあるから、軍事的勝利の報告とはいえないと思う。
が、緊急の場合も露布と同じような使い方をしたのではないだろうか。
そして羽を付けることで、勝利の報告と区別したということか。
緊急の要件ってそんな知らしめちゃダメだよなぁ、あれ…全然わからん…?
*1:『封氏聞見記』は唐代の書なので、これまでの話はおそらく唐代のこと。