雲子春秋

「うんししゅんじゅう」です♡ 三国志とか好きです♡

漢文を読もう2〜旧字体を読む2〜

昨日の続きです。
まだ漢文にははいらず、旧字体の魅力について語ります。
それにしても覚えなければならない旧字体が多いと改めて思いました。
みなさんもノートを旧字体で取って覚えよう!!!
無計画のためすごく長くなってしまった



=挙です。
日本ではが使われることが多いです。
日本の擧のほうが今の挙とちかいですね。



=点です。
形がかなり簡略化されていますが、よく見ると、偏の黒の“れっか”とつくりの“占”が取り出されて、点を形作っているのです。



=発です。
これは麻雀牌などでも使われているので、それなりに有名です。
これを応用すると、=廃 もわかりますね!


くにがまえシリーーーーーズ!!!
というわけでくにがまえをまとめて覚えましょう!
=囲
くにがまえの中の“イ”と発音する“韋”が画数の少ない“イ”である“井”に変わったと考えるとわかりやすいです。


=団
くにがまえの中の“専”から寸だけ取り出しています。


=図
字の形がなんでこうなってしまったのかわかりませんが(笑)
“はかる”という意味などでよくみかけます。
スーパー軍師郭図は“郭圖”と表記されます。郭図ファンは書けるようにしておきましょう!

=円
これはひとつだけくにがまえではなくなってしまった残念な漢字です。
員は実は“エン”と読む事ができます。員と円の発音で覚えましょう。



=尽です。
これは“ことご-トク”としてよく出てくる漢字です。
形が変わりすぎて覚えにくい漢字です。



=昼
“書”に似ていますが、下の部分が“日”ではなく“旦”なので注意です。
よく見ると上の部分が“尺”になっただけで、下の“旦”は変わってないので覚えやすいかと思います。



=画です。
また似た字が出てきました。
下の部分をみると、なんとなく今の“画”と似ている気がします。
この画面ではわかりにくいですが、下の部分は、“田”の下に“一”です。



=対
“對曰”こたえていわく のように、質問に回答する際の発言でよく使われます。
つくりの部分が同じなので覚えやすいかもしれません。



=実
形が似ていると信じれば似ているように見えてきますね!
ウかんむりと下のはらいに共通点を見出しましょう。



=塩
塩の旧字体はかなり難しい字です。
皿の部分と右上が若干似ているのが救いですね。
塩は、専売制であったため、史書にはよく登場します。
余談ですが蜀漢には王連が就いていた「司鹽校尉」という官位がありました。



=鉄
鹽=塩とセットで覚えておきたいのが鐵=鉄。
塩と共に専売の対象だったのが鉄なのです。
前漢には「鹽鐵論(えんてつろん)」という書物がありました。



=旧
これはわかりにくいですね。
したの“臼”は“キュウ”と発音し、“旧”におきかえられることがあります。
たとえば“稲”には“旧”が入っていますがかつては“”と表記していました。
記憶の手伝いになれば。


=処
“ところ”と読み漢文ではよくでてきます。下の部分をそのまま使っているんですね。


=拠
「よりどころ」といった意味でしばしばでてきます。
つくりは旧字体の処と似ています。
そのため処が使われたのかもしれませんね。


=弁
献帝の前の皇帝は少帝辯です。現代日本でも、弁財天が辯財天と表記されていたりします。
辨や瓣も=弁です。


長くなってしまったので今の漢字と形が似ていたり、今でもたまにみかけてわかりやすいものを一挙に紹介。
=拝
偏が一画違うだけ。
=県
左側だけをとりだしていますね。
=数
米の部分が違うだけ。“しばしば”と訓じるかたちでよくでてきます。
=余
つくりを取り出しただけ。実は“余”は“私”という意味などで昔から使われており、現代では“餘”が“余”に統合されたといえます。
なので漢文では、餘も余もどちらもでてきます。餘は“あまり”という意味の使われ方が多いです。
=剣
偏の部分がちょっと難しいですね。この偏から=検 なども類推できるようになると理想的です。
=区
孫堅に討伐された“區星(おうせい)”というひとがいます。
=広
中の“黄”は広と同じく“コウ”と発音しますね。これを覚えると=拡 もいけますね!
=万
ここから=励 も類推しましょう。
=払、=仏
つくりの“弗”が“ム”になってます。
=会←修正しました(曾=曽になってました。mujinさんありがとうございました。)
会は“たまたま”と訓じることがあります。意味は「ちょうどそのとき」で、現代の“たまたま”とは少し違います。
=恋、=変
戀はいまでも見かけますね。ここから變=変を類推。


その他
=写
=属
=宝


本当に長くなりました。
旧字体=舊字體は漢文を読んでいるうちに覚えていくと思うので、無理に覚えようとしなくてもいいです。
そして、重要なことは漢文を読んでて、わからない漢字があったら旧字体であろうとなかろうと調べる!これ重要!
漢和辞典でもいいですし、漢籍電子文献なんかでわからない文字に行き当たったらコピペしてググってみるのもいいかもしれません。
そうして字をおぼえていくことは、漢文を読む助けとなるでしょう。


次回からは漢文に入っていきたいと思います。
漢文講座は1週間に一回くらいになるかもしれないです。