雲子春秋

「うんししゅんじゅう」です♡ 三国志とか好きです♡

漢文を読もう1 〜旧字体を読む1〜

若者の漢文離れが叫ばれている(?)ので漢文講座的なことをやろうと思い立ちました。
読みたいけど読めないという方のために、漢文の初歩を書いていくつもりです。
ただ、私は所詮学生で漢文歴も1年くらい、そして独学なので誤りも多いと思います、と予防線。


さて、今日は旧字体――正体字ともいいます――を取り上げます。
白文を読む際にどうしても障壁となるのがこの旧字体です。
白文だけでなく一部論文や古い書籍・私のノート*1でもいまだに見かけます。
私はこの旧字体が大好きです。画数多いっていいよね☆
アニメ『化物語』でもしばしば旧字体が出てきてわくわくしたものです。*2


閑話休題


では漢文で私がよく見て、現在の字体からは発想できないと思う旧字体を紹介します。
樂や學なんかはいまでもみるのであらためては書きません。



=体です。
骨の豊かないい体!



=礼です。
体の旧字とつくりが同じです。ときどき(徹夜明けとか)誤認する場合があるので注意。



=与です。
「ともに」とか「〜と」という訓読をし、文法的にも重要な字だったりします。
かなり頻出です。輿(よ、中に車)や興(こう、中に同)とはよく似ていますので注意です。
與の中身は現在の“与”とよく似ているので覚えやすいかもしれないですね。



=売です。
これはいまでもときどき目にしますが、この字だけでなくさまざまな字のつくりとなっており、覚えておくと便利なので。
讀賣新聞の讀=読、は有名です。
續=続、なんかもあります。



このふたつは形がよく似ていますが、前者が=乱、後者は=辞です。
偏が同じなのですが、現在この偏が“舌”に置き換えられているだけと考えるとわかりやすいです。
ただし舌そのものの旧字体が、このごちゃごちゃしたものなわけではないので注意。舌は白文でも舌です。ねんのため。



=当です。
当は再読文字「まさに〜べし」としても有名ですので、本当によく出てきます。
富と似ているので注意です。



=党です。
後漢では黨錮(党錮)の禁などもありますのでみかけます。
ものすごくよく見るというほどではありませんが、いつのまにかさらりと登場してきます。



=応です。
慶應大学の応ですね。いまでも使われてます。
私的には應劭ですが・・・。



=関です。
三国志的には関羽を“關羽”と書けるとカッコイイね!!!
ついでにそこまで見かけるわけじゃないけど=双
三国志的に王双を“王雙”とかけるとカッコイイね!!!(書く機会がない!?)
ちなみに光栄の「三國無双」シリーズは国だけ旧字体を使っている。
ちゅーとはんぱなことしないで「三國無雙」にすりゃいいのに・・・。(台湾版はこうなってたはず)



=献です。
後漢最後の皇帝献帝は“獻帝”と表記されますので、三国志的にも非常に重要です。
献上の意味などでもよく使われます。



=称です。
最近“称”の字を忘れて“稱”しか思い出せなくなりました。末期です。
あわせて=号、も覚えておくといいかもしれません。
二つ合わせて稱號(称号)。なんかかっこいい、と思う。


結構多くなったので二回に分けます。
次回予定の字↓
舉擧點拜縣數聲餘劍發

*1:大二病を発症して、去年のノートは旧字体で取ってました。おかげでかなり旧字体に詳しくなりました。

*2:ほとんど見てないけど