雲子春秋

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再審請求

相変わらず漢律の話。


漢代の法律には再審請求に関する条文がある。

張家山漢簡『二年律令』114簡〜115簡
罪人獄已決、自以罪不當欲乞鞫者、許之。乞鞫不審、駕(加)罪一等、其欲復乞鞫、當刑者、刑乃聽之。
死罪不得自乞鞫、其父・母・兄・姉・弟・夫・妻・子欲為乞鞫、許之。
其不審、黥為城旦舂。年未盈十歳為乞鞫、勿聽。

「乞鞫」とは再審請求のことである。
漢代、被告人は、裁判の後、罪が不当だと思ったならば、自ら再審請求することができた。
ただし、罪が不当でなかったと判断されると、罪が一つ重くなってしまうのだが。


また、死罪にあたる罪は自分自身では再審請求できず、10歳以上の家族(父・母・兄・姉・弟・夫・妻・子)の請求が必要だった。
家族による請求が失敗すると、家族は“黥城旦舂(いれずみ+労役)”に処された。*1


「乞鞫」は秦代からあったようで、この『二年律令』と同じ張家山漢墓より見つかった秦漢代の裁判記録『奏[言+獻](ゲツ)書』には、
再審請求の末に無罪を勝ち取った秦代の記録があるそうだ。


いろいろと問題点はあるとはいえ、秦漢代の裁判制度は思ったよりも、もっとすすんでいた。

*1:家族による再審請求制度は魏で廃止されたらしい。